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~モーリー・ロバートソンさん その人生と創造力Vol.3~

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. July . 2020

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~モーリー・ロバートソンさん その人生と創造力Vol.3~

~モーリー・ロバートソンさん その人生と創造力Vol.3~

モーリー・ロバートソンさん

N Yに生まれ、幼稚園まではサンフラシスコで育ち、のちに広島へ。東大、ハーバード大学を経て、現在は国際ジャーナリスト、コメンテーター、DJ、ミュージシャンと様々な分野で活躍。著書に「よくひとりぼっちだった」(文芸春秋)、『ハーバードマン』(文藝春秋)、『挑発的ニッポン革命論 煽動の時代を生き抜け』(集英社)、『悪くあれ!窒息ニッポン、自由に生きる思考法』(スモール出版)など。

 

加藤 電子音楽はいつ頃本格的に始められたんですか?

 

モーリー ハーバードが厳しすぎるんで何かないかなって探したら、唯一、電子音楽を教えているスタジオがあったんです。モジュラーのアナログシンセっていうか。神秘的な現代音楽。それ以外の音楽はハーバードには無かった。本当だったらブルーハーツみたいなパンクバンドをやって、楽しく仲間とワイワイ年取ってくっていう生き方をしたかったのに。仕方なしにそこに入って、結局その穴から出てこなくなっちゃったっていう(笑)。

 

児玉 本当にその時その時で色んな選択を迫られてきたんですね。

 

モーリー 東大入って辞めて、ハーバード行っている間にベストセラーの本(『よくひとりぼっちだった』 (1984/08:文藝春秋))を出して。シンセサイザーに鬼のように詳しくなって、大学を卒業したけど就職できなくて美術館の案内人やって。謎ですよね(笑)。

 

児玉 それで今も多彩な活動をされている。冒頭におっしゃっていた「七変化」というのが頷けました。

 

モーリー そうですね。今も全然落ち着いてないですね。もしかしたら『ジャーナリスト』というのも、四捨五入で肩書きを欲しがるマスコミに対してとりあえず言っておくみたいなところもあるかも。

 

加藤 周りがそれを期待しているということですよね。

 

モーリー 日本で活動するにあたり、僕に大きなアドバンテージを与えるのは、英語が話せるということ。僕は世界中のニュースを原題のまますぐに読むことができるけど、日本の多くのジャーナリストたちは、それができない。当たり前だけど、世界の情勢の一次情報って英語でくるじゃないですか。翻訳されるまでにタイムラグもある。僕は番組に出るちょっと前まで世界中の速報を読んでいますから。それはやっぱり差が出ますよね。

 

児玉 それはやっぱりネットで調べているんですか?

 

モーリー そう。それで、ハイスペックなパソコンが必要ってわけ。タブレットだとなかなかそういうニュースを飛び回ることができないのでね。

 

音楽活動をする意味。

モーリーさんの美学は実は日本人的

 

加藤 改めてお聞きしたいのですが、モーリーさんが音楽活動をするいちばんの理由はなんですか?

モーリー もともとそれが本質だからでしょうか。今も、言うなれば、音楽活動をするためにジャーナリストとテレビをやっている感じです。そうやって稼いだお金を、音楽活動に投資している。

 

これも運命なんですけど、私はハーバードで電子音楽を専攻したおかげで、皆が好きなキャッチーな音楽を作れない体にさせられちゃったんですよね。半年かけてポップスを聞いていた耳を全部チャラにさせられ、そのあと数年かけて現代音楽しか聴かなくなった。そして誰にも理解されない、すごく深い音楽を作るようになっちゃった。それで食べていくことはできないですよね。世界で誰もいないですから、そんな人。お国の予算がつくような国宝級の人は別だけど。でもその人がアルバムを作ったかっていうと、そんな人は一人もいない。つまり、私は資本主義と関係のない音楽を作るスキルを強制的に身に付け、刺青のように洗っても消えなくなっちゃったという感じ。だからそこは割り切っているという感じ。

 

児玉 そんな体質になってしまっても、音楽自体は好きなんですね。

 

モーリー そうですね。平べったいポップスを聴けない体になってしまった私ですが、まだしばらくは日本で過ごしそうだし、最近はそうやって毛嫌いするのももったいないので、むしろユーミン以降の音楽がどうして売れたのかっていうのをジャーナリストとして客観視してみているんです。好き嫌いは置いておいて。どうしてこういう音楽が売れたのかとか、小室さんが使う和音の装飾を探ったりとか。ジャズコードの一部を流用してジャパニーズポップスは育っている部分があるんですが、それをジャズ理論から逆に勉強すると、なるほど日本ってこういう風に輸入して加工貿易したんだ、っていう感じで音楽史としてみて楽しんでいる。それはそれで非常に興味深いし面白いです。

加藤 ファッションカルチャーについてはどう見ていらっしゃいますか?

 

モーリー ファッションっていうのは人間の無意識にアピールすることだと思うんですよ。過去のロックやパンク、一番社会的なお行儀の良さから外れたところいる人たちにしても、すっごいお洒落に気を遣ってます。それは“スタイル”っていうことで。だから、実はそういう格好よさとかキラキラしたものって、人間の脳の脳幹に近いところにあるんじゃないかと思うんです。それと音楽の持っている躍動感やときめき感、人間の心や耳にアピールする感覚的な部分っていうのは、なんか神秘的な領域があると思うんですよね。それを操れる人は、ちょっとした魔法の杖を持っているようなものだと思います。

 

児玉 どれも興味深いお話ばかりで、もっとたくさん聞きたかったのですが、お時間が無くなってきてしまいました…。最後に一つだけ。私たちのブランド〈ペッレ モルビダ〉はメイドインジャパンによる丁寧で職人的なのものづくりを展開しています。そこにプライドを持って取り組んでいるわけですが、その“日本の美意識”についてはどう思われますか?

 

モーリー 日本の人って子供の頃から『自分をちゃんとしなさい』って育てられいることが多いと思うんですよね。身を修めるというか。脇をしめて凛としている感じ。これってまさしく日本固有だと思いますね。世界の凛としてる人達も見たことはあるけど、それは大体バレリーナだったりアスリートだったり、経験値でそうなっていった人たち。根本的に人生的に凛としていることを求められるのって日本独特なものだと思うんです。

 

そういう美意識、つまり凛としているのがかっこいいという感覚って、無意識的に日本の人は持ってるので、それは良いなと思いますね。中でも感心するのがクズしの美学。和服の着こなしって、実はちょっとした崩しが格好よかったりするじゃないですか。粋というかね。マニュアルじゃないわけです。本当の匠とか、本当の通とか、かっこいい日本人は伝統的に外すんですよね。教科書通りにやる人っていうのはね、その程度なの。本当にわかってる人は外す。これが日本の美意識だと思いますね。

 

そういう意味では、そういうルールからはみ出した自分は、すごく日本人的なのかもしれませんね!?

 

 

 

 

SERIES DESCRIPTION

Men’s Collection

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”海”をその手に、よい旅を
PELLE MORBIDAの深い海を泳いだ先に見える経験を楽しむように人生という名の大きな船旅に出る全ての成熟した大人へおくる、厳選した素材と洗練されたデザインの高級ラインです。
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