PELLE MORBIDA
10th ANNIVERSARY
SPECIAL ISSUE
TOMOYOSHI TAKADA
COLLABORATION
2nd MODEL
休日のバッグとファッション
WEEKEND STYLE
Updated 2023.03.24

パラダイムシフトでライフスタイルが変化した近年、高田さんのファッションにも変化があったそうです。新作バッグはSDGsの時代の流れも意識して、リサイクルナイロンをボディに取り入れました。休日に出かけるときにぴったりな2つのバッグを、高田さんはどんな風に使い分けているのか?コーディネートとともに紹介します。

TOMOYOSHI TAKADA
WEEKEND STYLE

SCENE(01)

コーヒー片手に
散歩する休日は
ショルダーが相棒

―趣味がサーフィンということで、海沿いの街に住むようになりました。

高田:20代後半からサーフィンを始めて。妻もサーフィンをするので、結婚してからいつでもサーフィンができる湘南エリアに住んでいます。今は子どももできて、休日はファミリーでキャンプに出かけることが多くなり、残念ながらサーフィンをすることは減ってしまい……。それでもやっぱり海は好きで、休日にふらりと散歩したりします。波の音を聞いたり、潮風にあたるだけでもリラックスできる気がするんです。やっぱり海はいいですね。

ー散歩に出かけるときも、「カジュアルすぎない服装」が高田さんのスタンダード。

高田:散歩とはいえ、カフェやレストランに入ったりもしますから、ある程度どこに行ってもOKな洋服を選びます。きょうはぺッレ モルビダのショルダーバッグを起点にして、チンクワンタ×ウェアルネスのスエードジャケットにベルウィッチのホワイトジーンズとモノトーンでまとめました。ナイロン素材のバッグがカジュアルなので、足もとはボードイン アンド ランジのタッセルローファーを選んでラフすぎないコーディネートにしています。

ー第1弾はボディがサンブレラでしたが、今回はリサイクルナイロンを使用しました。

高田:このショルダーはミリタリーのファーストエイドポーチがベースです。「現代のファーストエイドって何だろう?」と考えたことがきっかけで、この形を思いつきました。スマホやタブレットが入ることが今のライフスタイルには求められていると思ったので、サイズ感にはとてもこだわったんです。第1弾のサンブレラは使っていくとクタッとこなれて、経年変化が楽しめる素材。それとは対照的に今回のリサイクルナイロンは、いつまでもクリーンに使うことができるのが魅力です。

ー前回と同じくフラップとストラップはレザー、金具はゴールドでクラス感のあるバッグに。

高田:おしゃれを楽しみながら持てるバッグがいいなと思ってデザインしました。リゾートに旅するようなシチュエーションもイメージして、麻のシャツ1枚でもこのショルダーを斜めがけすればサマになるように。ぺッレ モルビダが得意とするレザーと、モダンなナイロンをコンビネーションにすることで、ある程度のドレスコードをクリアしています。だから幅広いシーンで使ってもらえたらうれしいです。

TOMOYOSHI TAKADA
WEEKEND STYLE

SCENE(02)

車で出かける
ショッピングには
バックパックを

ーOFFの日にドライブがてら、ショッピングや美術館に行くようなときはバックパック。

高田:普段からON/OFF問わず、ソニーの一眼レフカメラを持ち歩いています。心赴くままに風景を撮ることもあれば、ショッピングの間に見つけた仕事に役立ちそうなモノを撮ることも。車で遠出をする休日は、急な仕事の用件にも対応できるようにPCを持参するのも慣例です。このバックパックはPCやカメラなど、かさ張るものを入れることも想定して、背面にしっかりクッションを入れ、底面もレザー張りで自立する構造にしました。ガジェット類を入れても、安定して背負うことができるバックパックは本当に重宝です。

ー今回はカラーリングでもミリタリー感のあるコヨーテを選んでいます。

高田:コヨーテカラーで光沢のあるリサイクルナイロンは、メゾンブランドでは展開しているところもありますが、カジュアルブランドではまだ見ません。ミリタリーの定番色で、ここまでラグジュアリーなムードがあるナイロンは希少です。バックパックはどうしてもカジュアルな印象が強く、ハイブランド以外では品のいいものが少ないのが現状。だからこそ、このナイロンをバックパックに採用しました。第1弾ではすべてレザーだったフラップ部分を、レザーのトリミングにすることでだいぶ雰囲気が変わりました。

ーこの日はコヨーテカラーのバックパックに合わせて、ブラウンからベージュのトーン・オン・トーンという着こなし。

高田:車に乗るときは短丈のアウターを選びます。ミリタリースタイルのバックパックということも鑑みて、チンクワンタのA-2ライクなブラウンレザージャケットをチョイス。それ以外はヴァンドリのタートルニット、ベルウィッチのウールスラックスにグッチのビットローファーとシンプルで品のいいアイテムでまとめ、自分らしいミックス感に落とし込んでいます。ローファーはあえてスエードと、ジャケットやバックパックと違う表情にして、そろえすぎないのが今っぽさのポイントだと思います。

ーナイロンベースのバックパックは、初夏から夏のONの場面でも大活躍しそうです。

高田:コロナ禍以降、ON/OFFの境目が曖昧になり、スーツやジャケットを着たりタイドアップする機会が減ったんです。通勤では駅まで自転車に乗るようになり、バッグもバックパックやショルダーなど背負うタイプへと変わりました。第1弾でバックパックを提案したのは、そんなライフスタイルの変化があったからこそ。見た目にも軽快なナイロンのバックパックは、クールビズにも使ってほしいという願いを込めました。ジャケットを着なくてもドレッシーに見えるバックパックに仕上がっているので、仕事の場面でシャツ&スラックスに気軽に合わせるのもいいんじゃないでしょうか?

PROFILE

高田朋佳

ファッションクリエイター

セレクトショップ「BEAMS」のドレス部門でバイヤーとして6年間活躍。 現在はファッションクリエイターとして、国内外問わず数々の人気ブランドのディレクターやアドバイザーを務める。Instagram のフォロワーは9万人を超え、ファッションインフルエンサーとしても世界中から注目を集める。公式YouTubeチャンネル「TAKADA CHANNEL」も開設。